日本の名刺史
日本で最初に名刺が使われるようになったのが19世紀の江戸時代ぐらいから使用されていたそうです。
和紙に墨で名前を手書きしたもので日本では訪問先がいなかったときに訪問したことを知らせるために使われていたそうです。
今使われているような形に近い印刷された名刺を使用するようになったのが幕末開国(1860年代)の頃だそうです。
自分の名前の上に紋所入れ、役人たちが外国人と接するときに使用されていたそうです。
明治時代(1868-1912)になってくるともっと盛んに名刺を使用するようになり、鹿鳴館時代(1851-1854)には日本の社交界でも必需品として使うようになったそうです。
その頃には浮世絵入りの名刺や装飾を施した名刺などで名刺の美しさをアピールしていたそうです。
アメリカの名刺史
アメリカでは名刺が無くてもビジネスが成立するので日本とは異なり、必ず名刺を渡すという習慣がないのです。
そのため、名刺を持たないアメリカ人は多く存在するようで、アメリカにも名刺の歴史はあるそうです。
「名刺」を英語に訳すと「Business Card」、「Calling Card」、「Visiting Card」などいろいろとありますが、どれもそれぞれ違うそうです。
アメリカで名刺のことを「Calling Card」または「Visiting Card」を呼ぶようになったのが南北戦争(1861-1865)の後にきた好況時代でお金持ちの人たちが社交のために使用したのが始まりだそうです。
当時の名刺はお金持ちのステイタスでもあったそうです。
第一次世界大戦(1914-1918)以前のマナーを記した書物には名刺に使用する書体や書き方、使い方、更に独身の男性が女性に名刺を渡しても良いかどうか、独身の女性は外出時には何枚名刺を持ち歩くべきなのか、などといったぐらい詳しく書かれてあります。
日本やヨーロッパとはでは使用法がかなり違うようです。
社交のために使われていた名刺がビジネスとして使用されるようになったのが20世紀半ばから使用されるようになったそうです。
「Business Card」と呼ばれている名刺は一般に自分の名前や身分を証明する名刺より、自分または自社の宣伝として使用される傾向があります。
社名の下には業務内容などを記載され、博士号を持っている者は名前のあとにPh.Dと書かれています。
それに現在でもマナーの本には「Business Card」と「Social Card」の違いが記されています。
例えば、社交で贈り物をする場合には「Business Card」は使用しなく、「Social Card」に住所を入れることは間違っていないのですが、基本的には名前だけ書き、名前にはMr、Mrs、Msを入れます。
名刺にイニシャルではなくフルネームを記載し、肩書きとして市長や知事、大統領など入れても良いのですが、会社などの肩書きは入れないというようなマナーがあります。
また「Visiting Card」の由来は相手が不在の時や食事に招かれた時にお祝いやお悔やみを述べる時に使用するものだそうです。
日本の名刺はアメリカの名刺と比べて、社名よりも個人の名前の方が大きく、名前の先に肩書きが入るといった違いがあるみたいです。
因みに日本では「名刺」を「name card 」と訳すことがよくあるのですが、これは日本語の「名刺」を直訳しただけなので英語ではないので気をつけてください。
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Last update:2022/8/17